努力と技術の陳腐化 官と民の先進事例

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クリスタラーだったかヘーゲルストランドだったか忘れたが農業技術の伝搬シミュレーションの研究があったそうだ。模倣しやすい技術は短期間で広い範囲に伝播し、陳腐化する。後発の利益しかない。先発の利益は特許などで守れらるが、模倣しにくい高度な技術にはその必要はないだろう。

ここで官と民の「先進事例」視察の差がでる。官の技術は巨額の予算を投じた住民サービス向上の為の成果であり一般に普及させるのが目的だが、民は他社との差別化であり、模倣は原則ありえない。市場を囲い込むための業界標準を目指す基本仕様などは別だが、公的なものと私的なものの違いだ。しかし民であっても、補助事業などで税金を投じたものは別。町おこし事業の難しはそこにある。街づくりの補助金でやっちゃったものは視察と模倣の対象でしかないから。

逆に民間部門ですぐ他事業者の視察を考えるのは、クリエイティブな感覚のない権威主義者でしかない。この手合いが多い会社って考えものだ。地域経済の自立や発展とかは困難だろうな。何が困難かって、それに気づかないってことだろう。