経済政策における哲学の無さについて
子供のいじめ、子供の貧困、ネグレクト、虐待、待機児童、少子化
今のところ、対症療法的な施策しかないようだ。
手っ取り早いのは子供への直接支払制度、生活安定、心のゆとり、教室の空気感変化、楽しげになる、先生にゆとりができる(かも)、少なくとも給食費や集金などで気まずい思いはしなくなるだろう。
それが無理というなら、大学までの教育費の完全無償化、遠足、修学旅行、給食、補習、ゼロ時限授業、美術・理科・技術・数学など教材費ではなく取り合えず最小限の現物支給。とにかく学校では金の心配をさせない。
なぜ日本はいじめが多いのか? 誰も語らない要因 | 佐藤由美子
回り回って、自分の子供、孫が巻き込まれないために
そして年金の心配がないような若年就業環境(大学までの学歴保障されるから)
社会の空気感は政策担当者の想像力の無さが最大の原因かも
地政学はブームなのか?
高橋洋一先生が『世界のニュースがわかる!図解地政学入門』を出版した。
んんん・・・・
早い話が地域紛争小辞典である。
地政学はその成立とその分野の目的を考えれば「?」な「学」である。というより私が学生の頃いた大学(ほとんど全ての教養科目で何かと平和の話が出た)の講義では、植民地政策の流れで出てくる。そりゃそうだ、異なる国家間の土地の奪い合いがメインテーマなのだから。
マル系の「マルクス主義経済地理学」にいわせれば、ゲオポリなんてよばれたりもするが、この学問の提唱者も体系化してるとは言い難く、マル系近経みたいに立場で分かれているようだ。
何よりも、やはりカール・ハウスホーファーだろう。ナチの3大聖典、マインカンプ(ヒトラー)、21世紀の神話(ローゼンバーグだったかな?)、そしてドイツ陸軍将校時代の中国駐在経験を活かしてベルリン大学教授になったカールハウスホーファー先生「太平洋地政学」です。
イギリスが新しい植民地を太平洋に求めるように我がドイツも的なことが書いてたようだ。植民地があって当たり前を前提にという、時代の産物です。
戦後、長く社会科学の世界で「地政学」が不遇の扱いを受けたのはそういうわけだろう。しかし最近の地政学ブームは「教養主義の没落、知性の退行」などと称されるような時代にだからこそなのかもしれない。でも教養主義の没落は社会科学系の人たちが自ら招いたものだから。
なお、地政学以外に地理的アプローチとして
計量地理学・理論地理学
空間経済学
などあったけど根づかなかった要因こそ「教養主義の没落」を象徴しているんじゃないか。地政学を標榜するへんてこが出てきてもおかしくはない。
気になる4つのニュース
欧米では直接支払制度の見直しの時期に来ている。つまり導入後の実績について議論可能なレベルに達したということだろう。見直しでも実績ありきの見直しでうらやましい限りである。
市場を歪め、兼業農家のフリーライドを容認する価格支持政策から、真に支援の必要ある将来ある農業者への支援を目指す所得支持政策への転換は日本では未だ始まったといえるレベルにはない。結局、組織化ありきのためJAが強くなるのもしょうがない。
1.農業も物も技術もみな海外移転(=農業空洞化の推進)
三井住友銀、インドネシアで農業支援 秋田の企業と組み :日本経済新聞
2.当然こうなり、それをさらに進める
農業産出額、前年比7.2%減 山形県 | 河北新報オンラインニュース
3.これで儲かるのはUglyビジネスのみ
http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=36067
4.そして
電子立国を目指した日本だが、国産OSの芽をつんだり、半導体産業を崩壊に導いたり、政府は何をやりたいんだろう。次は農業ということだろうか。土地を転がしたいのだろうか。
どのみち、善意をもって経済政策を進めようとしても、結局、政党を支持する特定産業の利益を図り、結果農業もその産業も衰退する。ゾンビ企業ならぬゾンビ産業をつくりたいということか。天下り先を確保するためにも。
センター試験と公表される統計データ
2016年1月13~14日はセンター試験。
センター試験は巨大学力データベースといえるが、こういうのもあったのか
センター試験浪人率 [ 2014年第一位 沖縄県 ]|新・都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]
本文では沖縄県の浪人率35.98%が平均の20.93%になっているが、自動化せずに書き込んでいるのか?
最低の岩手県11.59%との差は大きいものだが、単に学力が低いのか、国立志向が異常に強いのか、教育費負担の関係で国立人気なのか...。
受験生にアンケートでもとってみたいものだ。
沖縄県の基地経済?
RESASの産業マップが農業しかなかったので
沖縄県の市町村民所得統計から財産所得を描画してみた。
Rのtreemapを使ってみたものの、引数が多すぎて使いこなせていないと思うが
市町村民所得で色塗りして、財産所得の大きさでマッピングした。
色を見てわかるとおり、那覇市が圧倒的に大きい
のだが、面積(=財産所得)をみると沖縄市とほぼ同じで、嘉手納、北谷、読谷も大きい。南風原町よりも大きい。おそらく米軍基地に土地を貸しているからか?
案外グラフよりも直観的にわかりやすいかもしれない。
treemapの引数を市町村民所得と財産所得を逆にして再描画すると下の通り。
市町村の経済規模としてはこの通りだが、なんかカルトグラムっぽい。